フランスの作家 ビクトル・ユゴーの小説「ノートルダム・ド・パリ」は19世紀に書かれひとことで言えば、読む人の良心に語り掛ける物語です。
荘厳(そうごん)なゴシック様式のノートルダム大聖堂に捨てられた赤ん坊は、背骨の歪む障害を抱え「カジモト」と名付けられ、使用人として育ち大人になる。人間の醜い欲望に囲まれながら、初めて知った人のやさしさにふるえたり、一途に恋をしたりする。
この作品は文庫本で読むこともできるし、有名なところではディズニーのアニメや劇団四季の公演の原作にもなっている。
遠い日本とはいえ、多くの方にその建物はおなじみでしょう。
そのパリのノートルダム大聖堂が炎上した。建造から約700年、セーヌ川の小さな島からパリの街を見守つてきた聖堂が一夜にして崩壊し、内部の貴重な絵画やステンドグラスも危ぶまれている。炎を噴き上げる映像が世界を駆け巡った。観光客は年に1200万人に上る。嘆くべきはむろん、数字で計れる経済の損失ではない!!