春の陽気に包まれて、お散歩をしている子供たちをよく目にする。
道をてくてく歩く子供たちの目には何が映っているのだろうか。
小鳥のさえずりを聞いたり、昆虫や野花を見つけたり、足元にくっついて離れない影法師をふしぎがったり。
昨日、滋賀県大津市の空はよく晴れていた。お日様の下、小鳥やチョウや花や影法師に見とれた子もいたかとおもう。
保育園児の集団に車が突っ込んだ。幼い瞳にはあまりにも凄惨な事故の景色だ。園児13人と保育士3人が病院に運ばれ、このうち園児2人が亡くなり、1人が意識不明の重体となっている。
血の痕と散らばった水筒が残される現場で女性が逮捕された。容疑者が右折しようとしたところに、直進してきた車が衝突し歩道に乗り上げたという。交差点でよくある事故にちがいない。
よくある、と書いてゾッとする。じつは散歩も安全ではないのだと。
人と車が同じ道路にいる限り、解決をみない事故である。車社会の暗部だろう。